総論 ◆第1節 エージェントマンに作法は要るか
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第1節 エージェントマンに作法は要るか


  1. ホテルマンに作法が要ることは、誰でも分る。
    エージェントマンに作法が要るであろうか。
    要る。

  2. 現代各トラベル・エージェントの役員方にお目にかかってみると、一様に言われるお言葉。
    「どうも、うちの社員は、行儀が悪くて困っています。 社員中の中堅どころが入社してきた昔は、会社としても、あまり、行儀について考えていなかったのです。世間にも、それで通りましたからね。
    が、時代は変わってきました。いま、うちでは、新入社員を採用するとき、第一に、そのマナーを見るのです。もはや、中堅社員のマナーを根本的に改めることが不可能ですから。 新入社員から改良してゆこうという次第です」

  3. JATA(日本旅行業協会)でも、同様のことを言っておられる。
    「日本人の海外旅行のマナーの悪さは、世界的に有名です。せめて、トラベル・エージェントのメンバーからでも、これを改良したいのです。
    欧米のエージェントマンと日本のエージェントマンを比較するとき、日本のエージェントマンは、仕事上でそれほど劣っていないのですが、マナーの点で、根本的に欠けているところが目立っています」

  4. 本校にもエージェントマンに進もうとする方は多い。
    「エージェントマンに作法が要るのか」といった古い考えを持たれないように。

総論
[エージェントマンに作法は要るか] [作法とは] [作法の目的の分解] [作法は自分のためならず]
[「われわれ」の伸縮] [「より外なるわれわれ」のために] [互恵主義] [作法は森羅万象のためのもの]
[品物を大切にせよ] [与えられた文明には心が乗りにくい] [ゴツイ人物のやり方]
[自分自身がどうしてよいか分らないとき] [どうしようか迷っている相手に対しては]
[作法的なつもりで無作法を行なう者をどうするか] [改まり方・くずし方] [作法とサービス]
[作法と生産性] [心と型] [動機論か結果論か] [媚と反媚] [作法と自然さ] [作法の流儀]
[統一型作法と並列型作法] [欧米との流儀の融和] [アメリカ作法を見誤るな] [一般と特殊]
[3種類の動作] [作法と体型] [作法と風習] [作法と大衆] [作法と女性] [異なるセックス意識]
[作法とヤング] [雑音を嫌う] [あとしまつの技術] [縮小化のわきまえ]
[そこまでやるのか。そこまでやるのである] [作法のために頭が痛くなれ] [教授法での注意]
[説明するな] [作法研修先での注意] [この本での対象作法の限定] [この本の編序] [用語の約束]
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