椅子に座る姿勢

1976年にＹＭＣＡホテル学校に入学して、１年間、多くの先生方の薫陶を受けました。その中に、林實（はやしまこと）先生がいらして、その熱意あふれるお教えに、その後の人生が変わってしまいました。それで、思い出すことを少しずつ書いていきたいと思います。

入学式の時、壇上で背の高い先生が椅子に座っている姿が印象的でした。アゴを引いて、背筋が真っ直ぐに伸びていて、長い足の両足のかかとを奥に引いていて、普通の人の座り方と違って見えたのです。

林實先生からは、作法の講義をほぼ毎日、受けることができました。
何も分からない私でしたが、親のしつけで教わるようなことまで、教えていただいたと思っております。

それで今、椅子に座って両足を前に投げ出しているのは、よくないように感じるようになりました。
が、先生は、よく、「作法は人によるんだ」とおっしゃることがありました。
人によっては、両足を前に投げ出して座っていても、それほど気にならない人もいます。
ですが、こういう作法があると知っておいたほうがいいと思います。
片足のかかとだけでも奥に引いておくようにと教わりました。

作法心得　第5章　第10節 姿勢
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