第4章 美容と服装 ◆第19節 オーバー・コートなど
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第19節 オーバー・コートなど

【型1】襟を立てるな
【型2】マフラーの巻き方
【型3】ベルトの処理の仕方
【型4】訪問先でコートを脱ぐ場所
【型5】ホテルでのコートを脱ぐ場所
【型6】コートの脱ぎ方
【型7】ハンガーの使い方
【型8】コートを掛ける場合の順番
【型9】コートの掛け方
【型10】コートを自分でたたむこと
【型11】コートのたたみ方
【型12】クロークのしっかりしていないところでは
【型13】手袋をしまうところ
【型14】マフラーのとり方・しまうところ
【型15】マフラーのたたみ方
【型16】室内でのオーバー・コート
【型17】訪問先でコートを着る場所
【型18】コートの着方
【型19】手袋をはめるとき
【型20】コート着脱の手伝い方
【型21】コートの持ち方


【型1】襟を立てるな
  1. オーバー・コート、レイン・コートなど (以下、「コート」と呼ぶ) の襟を立てて着用しておられるものでない。
    「よた者」 と見なされる。
    襟を立ててよいのは、寒風の強いときと、降雨中、傘のないときだけ。
    コートのポケットには手を入れておいてもよい。

  2. しかし、街中でも、首が寒い。
    そのとき、マフラーをされよ。
    マフラーは、どれほど、高く巻かれてもよい。
    マフラーによって、ワイシャツの襟が、まったく、かくれてしまってもよい。
【説明】

第2次大戦前、マフラーは、コートの襟の上 1cm ぐらいまで出ることを作法としていた。
現在は、そういうこともない。

【型2】マフラーの巻き方

マフラーの巻き方は、まったく、自由であるが、大人は、氷上でない以上、長いマフラーでも、その尻尾を、オーバーのそとに、ぶらさげておられるな。

【型3】ベルトの処理の仕方
  1. トレンチ・コートなどは、腰ベルトを締めるようになっている。
    日本人は、しばしば、このベルトの端を、下に垂らしている。
    このことを注意されよ。
    図:ベルト

  2. ベルトを締めたくないときは、ベルトをすっかり、はずしてしまうか、ベルトの端を、横脇のポケットに入れるかしておられよ。
    図:ベルト

  3. オーバーのベルトを、正式に締めたにかかわらず、ベルトの端があまって、下に垂れることがある。
    5cm 以上のベルトの垂れを恥と思われよ。
    図:ベルト

  4. そこで、垂れ止めのため、ベルトに補助輪をはめるなど、自分で工夫されよ。

  5. バックルの位置は、左右の中央とすること。
    バックルのない、つまり、ヒモ式のものも結び目は左右の中央とされよ。
    図:バックルの位置

  6. その他、袖口のベルトなども、とくに、固く締める必要はないとして、ダラッと、ぶらさげたままにしてはならない。

  7. 現代日本の青年には、腰ベルトを締めたとき、オーバーの前後のしわののばし方を知らないものが多い。
    オーバーのベルトを締めてから、両脇の下に、すベてのしわを集めてしまうこと。
    図:オーバーのしわ
【型4】訪問先でコートを脱ぐ場所
  1. 日本では、古来、「かっぱ」 類を脱ぐのを、先方の家の外としてきたが、欧米で、コートを脱ぐのは、先方の家に入ってからである。
    で、日本でも、現代では、欧米式でよい。

  2. 日本式住宅で、靴を脱ぐと、すぐ、たたみ敷きを踏む場合……屋内であるが、靴を脱ぐ直前に、コートを脱ぐ。

  3. 日本式住宅で、靴を脱いでも、スリッパを履くことになるか、または、素足で、じゅうたんの上を歩くことになるかする場合と、洋式住宅で、靴を脱ぐことなく、応接間に入るようにされている場合……コート掛けが、玄関かロビーか応接間の一部にあるので、その前で脱ぐ。
    ただし、応接間に入っても、コート掛けのないときは、応接間の中で、脱ぐ。

  4. 大部屋の事務室の場合……事務室に入ったところで脱ぐ。
【型5】ホテルでのコートを脱ぐ場所
  1. ホテルで宿泊するとき、フロントで、フロント・クラークと話をする直前にオーバーを脱ぐのが、紳士・淑女である。
    先に入泊している客たちへの新入泊者としての作法を兼ねている。

  2. しかし、このとき、フロント・クラークが、「どうぞ、お部屋で、おとりください」 と言ったならば、「それでは、失礼いたします」 と申して、着たままで、レジストレーションを済ませ、ルームに到着してから、コートを脱いでもよい。

  3. 食事、宴会、面接のため、ホテルに行ったときは、クロークのあるかぎり、クロークでコートを脱ぐ。

  4. 食事、宴会にホテルに行ったが、クロークのないとき、レストラン、宴会場の入口に入る直前で、コートを脱ぐ。

  5. 面会にホテルに行ったが、クロークのないとき、ロビー、ラウンジでの面会ならば、そこで、コートを脱いで、手に持ったまま、イスに腰かけて、相手の出てくるのを待つ。

  6. また、相手の部屋を訪れるときは、その部屋をノックする直前に、コートを脱ぐ。
【型6】コートの脱ぎ方
  1. コートを脱ぐとき、コートに、腰ベルトの付いているときは、腰ベルトの端をコートの脇ポケットにつっこまれよ。
    ベルトを、だらりと下げたままで、おられないように。

  2. つぎに、前ボタンを、すべて、はずし、コートのポケットに入っている品物のうち、上着に移したほうがよい物を、ゆっくりと、上着に移されよ。

  3. もし、そこに、出迎えの人がいれば、だいたい、その人のほうを向いて、これらを行われよ。

  4. コートを脱ぐときは、だいたい、相手の中の主たる人のほうを向いて、脱がれよ。
    (コート着脱の手順として、上着の着脱参照*)

  5. 相手が脱がしてくれるというときは、まず、相手に、ほぼ、正対して、一礼し、それから、背を向けて、脱がせてもらい、そのあと、脱がしてくれた人に正対しないまでも、一礼し、それから、相手の中の主たる人に、しずかに正対して、コートのあと始末をされよ。
【説明】
  1. ヨーロッパ(その延長としてはアメリカ)の風習として、相手に背を向けるのは、つぎの場合である。

    1. 日本でと異なり、相手にわからぬよう、刃物などを手に持ちなおすとき。
      (日本では、戦意がある以上、うしろを向いたりしない)

    2. 日本でと同じく、相手を嫌うことを表現するとき。

    3. 日本でと異なり、相手に対し、失礼な行為をしなければならないにつき、それを、ものかげで行なうかわりとするとき。
      (日本では、古来、これを、しゃがんで行なってきた)


  2. で、日本の作法で、相手に、うしろを向けることはないが、欧米の場合、作法上も、前 c. の場合に、相手に、うしろを向ける。

  3. それだけではない。前 a. について、危害を及ぼそうとする意思のないことを示すため、普通、相手に、うしろを向けてするのが自然なことを、わざわざ、相手に向かって行なうという型がある。
    コートや上着の着脱を、相手に向かってするなど、その例と申せよう。
    (しかし、ズボンの着脱となると、相手に背を向けてする )

  4. こういう点で、欧米作法は、日本作法より、相手に、警戒心を起こさせないための動作が多く、それだけ、まだ、殺ばつたるベースに立っていると言える。

  5. では、コートや上着を着脱するとき、そのような殺ばつたるベースに立つのをやめるため、相手に背を向けて行なったものとしよう。
    すると、前 b. の相手を嫌うことの意味を生じてしまう。
【型7】ハンガーの使い方 図:ハンガー
  1. ハンガーの形は、さまざまであるが、標準型は、上に大きく、下に小さく、2本の枝を出している。
    この上の枝には、ステッキ、傘、帽子、下の枝には、上着、オーバー、レイン・コートと、掛けるのが約束である。

  2. 上に掛けるものがなくとも、下に掛けるものを、上には掛けられるな。
    なぜ、そうなるかは、美観上の約束であって、ジンクスはないようである。

  3. 日本人は、すぐに、このハンガーに、カバン、袋をぶら下げたり、上に横長に、紙筒を置いたりする。それをされないこと。
【型8】コートを掛ける場合の順番
  1. 日中……部屋の光の当たり具合によって決まる。
          暗い所から、明るいほうへ掛けてゆく。
    夜………部屋の右側から、左側へと掛けてゆく。
205、6号教室の場合
図:教室
「教室の左側の前」と「真うしろ」の2箇所に窓がある。このため、次のような掛け方となる。

日中……から
      Dから
      Eから

夜………から
      Cから
      Eから

      と掛ける。
【型9】コートの掛け方 図:コート
  1. コート(上着もそうであるが)をハンガーに掛けるとき、前のボタンを、かならず、1つは掛けられよ。(ずり落ちないために)

  2. 掛けて見て、左右の襟が、上下、不揃いとならないよう、きちんと、整えられよ。

  3. ハンガーを掛ける場所が、壁面であるとき、コートの前を、壁でないほうに向けられよ。

  4. もし、腰のベルトが、外に垂れ下がったままであれば、かならず、その端を、脇ポケットの中に入れておかれよ。


【説明】
  1. 日本では、欧米作法と言えば、ラフなものと思って眺めているフシがある。
    たしかに、土足で、家の中に入るくらい、欧米作法は、ラフである。

  2. しかるに、欧米作法は、いくつかの点で、はなはだ、細かい。
    その細かさを、欧米人は、あまり、作法的でない人たちまで、よく、守っている。

  3. その例が、このコートや上着をハンガーに掛けるとき、いびつに掛けないということである。
    脱いだ靴の左右をそろえておくということも、その1つ。
    机上を散らかしておかないということも、その1つ。
    ドアを、半開きにしておかないということも、その1つ。
    鉢植えの木を、めったに枯らさないとか、もし、枯らしそうなときは、誰かに、その植木を移譲して、あとを頼むといったことも、その1つ。
【型10】コートを自分でたたむこと

コートを脱いだとき、そこにクローク・ルームかハンガーのあることがよい。
しかし、日本では、机上に置かされることが多い。
このとき、それを自分でたたむため、相手を待たせていれば、相手の身に危険を生ずるといった特殊の場合をのぞき、かならず、ゆっくり、ていねいに、たたまれよ。

【説明】

このことは、車を降りた者が、かならず、車のドアを正確に閉めることと同じに考えられよ。

【型11】コートのたたみ方
  1. たたんだ長辺が60cm未満となることが願わしい。
    これは、置く台のタテ巾を、最短45cm と見ての準備である。
    もともと、コートは、たたむように設計されていない。
    それを無理に、たたむのである。

  2. 襟を立てること、裏返すことなどの必要はあるまい。

  3. ただし、相手のほうに、クローク・ルームがなく、こちらが、毛皮など、高価なコートを着て来たとき、まわりの人々に、その高価さを示さない心使いとして、裏返して、たたまれるのは、よい。

  4. 長さ120cm 以上あるコートのときは、3つ折りにしたい。

  5. 3つ折りにするときは、Z型がよい。
    図:たたみ方
    上図のうち、右図のほうが、一見、だらしなくない。
    しかし、クローク係や自分が、急いで、コートの襟首をつかんで引いたものとしよう。
    すると、高いクローク台から裾の落ちるとき、コートのポケットの中のものが、すべり出して、床に落ちたりすることが多い。
    で、上図の左側のように、たたんで置けば、襟首をつかんで引いたときも、事故が少ない。
【型12】クロークのしっかりしていないところでは
  1. ホテルのクロークで渡すとき、襟首が、クローク係側でなく、こちら側になるよう置くと、ポケットの中の品物が落ちにくい。
    クローク係にも、けっこう、仕事馴れしていない人物が多いのであるから。

  2. レストランなどで、クローク・ルームがあっても、クローク係のいないことがある。
    このとき、こちらとして、コートを、クロークで脱ぎ、たたみ、レストラン・キャッシャーか、レストラン・マネジャーのところに行き、「クロークをお願いします」というのが作法である。
    食卓にコートを持って着席されないように。

  3. クローク・ルームのないレストランのときは、入口で、コートを脱ぎ、手に持って入り、自席の背中に、コートを2つ折りにして、掛けられよ。
    イスの背中に、コートを羽織らせるようにして掛けられないこと。
    欧米でも教養のあるなしの識別の1つとされている。

  4. また、こうして、コートを手に持って入ったところ、食卓のイスが、背のないストールであったときは、公然とウェーターに、「コートをあずかってください」と手渡すのが作法である。

  5. それを、あずからないレストランであれば、改めて、コートを着装してから、着席しなおされよ。
    このようなレストランが、かならずしも、サービスの悪いレストランとは申せない。
    たとえば、エア・ターミナル・ビルのレストランのことを考えてみられよ。
【型13】手袋をしまうところ 図:ポケット
  1. 手袋をしまうところに、約束はない。

  2. が、コートのポケットに、ほかのものといっしょに入れるや、その、ほかのものを出したとき、手袋を、下に落としやすい。

  3. で、わたくしは、コートの内側に、手袋専用ポケットを付けている。

  4. マフラー入れも同じであるか、それらのポケットの口を、ゴム紐で、いくばく、しぼってあるので、手袋などか、落ちにくい。
    ご参考までに。
【説明】

これらの専用ポケットの便利さは、海外に出かけたとき、いっぺんにわかる。

【型14】マフラーのとり方・しまうところ
  1. オーバーを脱いで、とりあえず、無雑作に、片手に持ち、それから、首のマフラーをはずしにかかられよ。
    着ているコートの前だけを開いて、マフラーをはずすのは、日本人のよく行なう形であるが、感心しない。

  2. マフラーをはずすとき、マフラーの片端を持って、引き抜くのでなく、マフラーの首にあたるあたりを持って、頭をくぐらせ、はずされよ。
    図:マフラーのはずし方
【型15】マフラーのたたみ方 図:マフラーとオーバー
  1. はずしたマフラーは、元来、長いまま、オーバーの片袖の中に、はめ込んでおく約束になってきている。
    が、このようにすると、そのあと、よく、マフラーが、抜け落ちる。
    そこで、マフラーをたたんで、オーバーの内ポケットにしまうのがよい。

  2. オーバー・コートをハンガーに掛けるとき、コートの上にマフラーを重ねて、掛けないこと。


【型16】室内でのオーバー・コート
  1. 目上から、すすめられる以前に、目上のいる室内で、オーバー・コート、レイン・コートを着用しては、ならない。

  2. 「どうぞ、ここで、お召しください」 と、2回、勧められたときは、たとえ、着たくないときも、付き合いの意味で、着られよ。
【型17】訪問先でコートを着る場所
  1. 訪問先で辞去するにあたり、コートを着る場所は、先方の家の中でよい。
    問題は、その屋内の、どこで着るかということ。

  2. 相手がコートを着せてくれるというときは、どこであろうと、そこで着るのがよい。

  3. 相手がコートを持って来てくれただけのときは、それを受け取っておき、そのあと、立ちどまったところで着るのがよい。

  4. ただし、クローク係から受け取ったコートは、その場で着る。

  5. 大邸宅では、先方の主人が、玄関まで送ってきてくださり、そこで、その家の人が、クローク・ルームに入り、こちらのコートを出して来て、クローク・カウンターの向こうから、コートを手渡してくれるようなこともある。
    こういうとき、その先方の主人が、よほど、やんごとなき方でないかぎり、こちらは、そこで、コートを着てしまってから、その主人に、別れのあいさつをすればよい。

  6. 相手が、コートを持って来てくれなかったとき、自分のコートを、手にとったならば、相手が「お召しになってください」といったところで、着るのがよい。

  7. 相手が、とうとう、なにも言わないときは、いよいよ、外気にあたるという直前に着る。
    ただし、外気にあたる直前でなくとも、相手の専用空間でなくなれば、着用してよい。
【説明】

相手が「お召しになってください」という着用のすすめを固辞するのは、かえって、失礼となる。

【型18】コートの着方
  1. 相手が、「お召しになってください」と言ったとき、こちらは、ゆっくり、はっきりと、相手の顔を見、スマイルのうちに、「失礼申し上げます」 と述べ、それから、おもむろに、コートを着られよ。

  2. コートを着るとき、たとえ、相手が着せてくれた場合でも、そのあとは、相手のほうに正対して、着られよ。

  3. コートを着せてくれたのが、送ってくれている人たちの中の主たる人物でないとき、そのあと、こちらは、主たる人物のほうに正対して、コートを着られよ。

  4. マフラーもつけるときは、マフラーが先であり、それから、コートである。

  5. マフラーをつけるあいだ、コートは、手に持ったまま、行われよ。
    それを、形よく行なうため、鏡の前で工夫、練習されよ。
    コートを置く台でもあれば、そこにコートを置いて、マフラーをつけてよい。

  6. オーバーを着るとき、上体がグラグラしないように、足を、よく、踏まえて行なうこと。足を開いていて、よい。

  7. 日本人は、とかくに、せかせかと着るが、相手が寒い中で見送っていようが、はなはだ、ゆっくりと、確実な動作で着るのがよい。

  8. 相手を待たせてはわるいと思い、コートの前のボタンを、きちんと、はめなかったり、腰ベルトのように、時間のかかるものの両端を、コートの両脇のポケットに入れたままにされる方がある。
    これらは、かえって、失礼なのである。
    すべて、その着装の場で、完全な形に着てしまうのである。

  9. 誰も見送りに来ないときは、コートが掛かっている所で着られよ。
    その時は、コートの掛かっていた方を向いたままで着られよ。
【型19】手袋をはめるとき
  1. 手袋は、相手と別れて、互いに見えなくなってから、取り出して、はめられよ。
    (極寒地では別)

  2. もし、相手の前で、コートを着るとき、うっかり、手袋が出てしまったならば、その手袋を左手に持って、あいさつもし、別れもし、相手と、互いに見えなくなってから、はめられよ。
    (極寒地では別)

  3. このことは、こちらが、車を運転して去るときも同じである。
    ハンドルのすべり止め用の手袋のようなときも、見送っている相手が、見えなくなってから、車を止めて、そこで、着装されよ。
【型20】コート着脱の手伝い方
  1. 脱がせるときは、あくまでも手伝うのみであり、無理に脱がせるようにならないこと。

  2. 着せるときは、コートの両肩を持ち、相手がさし出したほうの腕に、さきに袖をとおしてあげられよ。

  3. 相手が両腕に手をとおしたならば、コートを肩まで持ち上げ、相手が着やすいようにしてあげられよ。
【型21】コートの持ち方
  1. コートを着ないで、携帯しているとき、行なってならないのは、肩にかつぐことである。
    このように、肩にかつぐことの許されているのは、軍人、警察官などが、隊列行進するときだけである。
    日本でも、印半纏(しるしばんてん)は、肩にかつぐことがあった。
    しかし、羽織を肩にかついだのは、ばくち打ちだけであった。
    現代日本では、どういうものか、若いホテルマンがコートを、肩にかついで、よいつもりでいることがある。
    図:コート1

  2. コートを持って立っているときと、歩くとき、きちんと、たたんで、前腕にかけられよ。
    図:コート2

  3. このとき、オーバーの襟上か、裾のいずれかが、長く、さがらないよう注意されよ。
    図:コート3

  4. また、このときは、肱を張られてもよい。
    図:コート4

  5. また、このとき、コートを持った前腕を前に出したり、開いたりされてよい。
    図:コート5

第4章 美容と服装
[作法とオシャレの区別] [記号性] [ほんとうに清潔であるほかに、外見も清潔であれ]
[鏡と姿一般] [顔と手] [男子頭髪] [男子のにおい対策] [女子の化粧] [服装の体系]
[男子礼服の細部] [Town Wear] [くずし着の方法] [上着] [ズボン関係] [ネクタイ]
[ポケット・チーフ] [ハンカチーフ] [靴(男性)] [オーバー・コートなど] [着替えなど]
[女子礼服の細部] [女子のタウン・ウェア] [女子のカジュアル・ウェアなど] [アクセサリー]
[靴(女性)] [手袋] [オーバー・コート] [帽子] [ハンド・バッグ] [下着] [男子和服礼服]
[女子和服礼服] [] [履きと脱ぎ]
[男女シビル礼服一覧表] [男女和服礼服-覧表] [花婿・花嫁服一覧表]
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