第6章 和式作法 ◆第3節 立 礼
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第3節 立 礼


【通解】

ここでは、立礼を、立・正対・和・揖立・正対・和・準最敬礼立・正対・和・最敬礼の3種類とする。
この3種類の立礼は、上体を前傾したときの角度の違いによって分けられたものである。

【型1】立・正対・和・揖
187a
  1. 正立の姿勢から、上体を前傾してゆく。
    このとき、背すじはまっすぐにのばす。また、頭もまっすぐに上体にのせ、上体が前傾するのにしたがって移動するようにする。
    頭だけ前に落としたり、顎が浮いて頭が後ろに残ったりしないように注意する。
    上体は、15度まで前傾する。
  2. 視線は、上体を前傾させるにつれて移動する。
    そして、畳の縦の長さ(180cm )前方に置く。
  3. 手は、正立の手の位置から上体の前傾につれて3〜4cm 下に移動した、ももの上に置く。
  4. 呼吸は、吸う息で上体を倒してゆき、吐く息で静止し、また、吸う息で上体をおこすようにする。

【型2】立・正対・和・準最敬礼
187b
  1. 正立の姿勢から、上体を前傾してゆき、45度まで倒す。
    視線は、1m 前方の床の上に置く。
  2. 手は上体を前傾させるにしたがって、ももの上をすべらせてゆき、膝頭の上 7〜10cm の位置に置く。
  3. 呼吸は、和・揖と同様、3息で行なう。
【型3】立・正対・和・最敬礼
188
  1. 正立の姿勢から、上体を前傾してゆき、70度まで倒す。
    視線は、80cm 前方の床の上に置く。
  2. 手は、上体を前傾させるにしたがって、ももの上をすべらせてゆき、指先が膝頭に触れるまで倒す。
【説明】

和・揖和・準最敬礼和・最敬礼ともに、手は、かならず、上体を前傾させるのにしたがって、ももの上をすべらせてゆくこと。
手を、上体が前傾するよりも早く、下におろそうとしないこと。そのようにすると、背が丸くなってしまう。


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