第26節 目上との同行
【型1】目上が右側
- 目上 (または、男子が女子) と同行するときは、原則として、目上 (女子……以下、同) の左側を歩かれよ。
- 道路を行くときは、車道側を歩き、目上を保護されよ。
【型2】男女3名同行
男女が3名で同行するときは、1名の異性を中に、はさまず、同性2名が、並ぶようにされよ。
【型3】乗りものと部屋への出入り
- 「目下から入り、目上から出る」 ということ。
- ぺージ・ボーイがホテル・ルームに客を案内するとき、自分から先に入る。
- ルームから出るときは、客を先に出して出る。
- 目上と乗り物 (船、航空機など) に乗ったり、降りたりするときも、このことを知っておかれよ。
- 通路の細いところ、危険なところを通過するときも、目下が先に行く。
【型4】お先に失礼
エレべーター、階段、部屋の入口、その他、せまいところで、人に対し、「どうぞ、お先に」 とゆずるのは、個人的な美徳であるが、団体全体の進行が遅くなり、他の客にも迷惑をかける。
停車も自由でないようなところで、車に乗るときは、男女間をこめて、前にいる者が、さっさと乗る。
乗ってから、(または、入ってから) 振り返って、「お先に、失礼」 ( Pardon me, I went before you. ) という。
近代作法の1つ。
【型5】BのZへのあいさつ
いま、同行している目上をAとし、目下をB、第三者をZとしよう。
- Zが、Aのみの知人である場合
- ZがAに、挨拶しているとき、Bは、Aといっしょに答礼されないように。Bは、1歩退がって、やや、うつむき加減に控えられよ。
- ZがAと別れるため、あいさつしたとき、Bは、Aにしたがって、Zに黙礼されよ。
- Zが、AとB共通の知人だった場合
- Zが、A、Bにあいさつしたとき、Bは、Aに遠慮した形で、うしろのほうから、あいさつし、AとZの会話に顔を出さないこと。
- ZがA、Bと別れるため、あいさつしたとき、Bは、Aに遠慮した形で、Aのうしろのほうから、Zに黙礼すること。
- Zが別れる際に、Aのみに、あいさつしたならば、Bは、Zの目を見ないようにしてZに黙礼すること。
- Zが、Bのみの知人である場合
Zが、Bに話しかけてきても、Bは、会釈のみ、返し、できるだけ、会話しないこと。どうしても、会話の必要があれば、Aに断わってからにすること。