第5章 立居振舞 ◆第24節 呼ばれての応対 |
人をムカッとさせないために、ことばの問題以外に、個人個人、態度上の注意が要る。
わたくしは、身長184cm、日本人の中では、ノッポの部類に属するので、相手に、おおいかぶさるように、行動してしまうことがある。
そのため、相手が、軽蔑されたように感じ、ムカッとされることがある。
過去の研究生の中に、1年おきぐらいに、わたくしより、もっと、ノッポなかたが、1名ぐらいずつ、おられた。
その方々は、入学してこられたころ、わたくしが、個人的に、どなりつけると、いわば、直立不動の形になられるのであったが、その結果、かえって、上のほうから、わたくしを、のんびりと、見おろし、観察しておられるような形になった。
で、わたくしは、軽蔑をわざと仕草で、あらわしておられるように感じ、完全に、アタマに来た。
ところが、半年ぐらい、つきあってゆくうちに、ものすごく、まごころの塊のような方であることが、わかってきた。
で、そのうち、やっと、自分で、わかってきた。
「わたくしが、いつも、これを、誰かれにやっていたわけなのだ。しかも、なん十年と。いかに、おろかなりしことよ」
で、諸君のうち、身長175cm以上のかたは、この種の問題に注意されること。
2人が会話をしているときに、他の人が、2人のうち、どちらかに話しかけたい作法について
いま、AとBという人が、会話をしているとする。
そこで、CがAに話しかけたいとき、Bに、対して、「お話し中、おそれいりますが、」 と一言、ことわってから、Aの耳もとで小声でいう。
これを、陰険であると思われるな。これは、マナーに反しない。
けっして、大声で聞えるような声で話してはならない。
話が終われば、最後にBに対して、Cは柔らかく、揖をする。
「 27cm 」 というわけは、わたくしも知らない。
が、あちらこちらで言うし、実際、やってみると、よさそうである。
週刊誌(B5判)のタテの長さが27cm 。