第4章 美容と服装
◆第3節 ほんとうに清潔であるほかに、外見も清潔であれ
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第3節 ほんとうに清潔であるほかに、外見も清潔であれ
【通解】
20才前後の男女の肉体は、それほど、不潔でない。
そこで、「いつも、身体をみがいて、きれいにしておけ」といった作法には、実感がわきにくい。
ところが、70才の男女には、「いつも、身体を磨け」が、実感として、よくわかる。
つまり、1日、身体の手入れをしなければ、全身が、不潔のかたまりになってしまうからである。
こういう意味では、作法なるもの、老人のためにあると、言える。
が、その20才前後の方も、10才のときと比較してみては、みずみずしく、美しくなった面と、すでに、きたならしくなった面を持つ。
で、やはり、まい日、身体の手入れが、要る。
となれば、「身体をみがけ」の作法は、20才前後の方々のものでもある。
それだけでない。10才前後の人にも、「身体をみがけ」 の作法は必要である。
つまり、年令層によって、汚れかたが違うけれども、汚れるという点で、共通であるからである。
ところで、子供ほど、みずからの汚れに対して、気付かず、平気でいる。
また、人々の汚れに対しても、平気でいる。
観光産業マンの場合、世間一般の人々より、年令的に、早く、汚れを感じやすくならねばならない。
【通解】
- 普通人は、C の範囲で行動していれば良い。
が、観光産業マンは、常に、A を保たなければならない。
ひねくれた観光産業マンは、わざと B に位置しようとする。
悪徳な観光産業マンは、D に位置する。
- D よりは B のほうが真実に充ちているが、観光産業マンの場合、これでは、脳タリンである。
- もとより、E に位置する観光産業マンは、論外である。
それは、いかに、心の中のみ、清潔であってもいけない。
【通解】洗濯につよくなれ
- 諸君は、自分の着ている物の洗濯につよくなれ。
- ポケットなどに、ぬらしてはならない物がはいっていないかを、点検せよ。
- 湯で洗ってはならない物を別にせよ。
- しぶきで、着ている被服を、汚さないよう、タオル・エプロンなどで、保護せよ。
- 洗う物を、水か湯に浸し、洗剤・石けんをうまく使え。
- すすぎ洗いを、うまくせよ。
- タオル巻きにするとか、脱水をうまくせよ。
- 干し場をよく考えよ。
早く乾くように。
風で、落ちないように。
- 干すときの下げ方を工夫せよ。
干すとき、洗濯物をよくのばして干せ。
- 乾いたものを、取り込んだとき、両手で、ひっぱって、のばし、たため。
- アイロンをうまく使え。
- できあがりの被服を、きちんと、うまく、しまえ。
- すべてのあと片づけを、確実な形でせよ。
- さて、海外旅行したとき、欧米でも、洗濯機なし、完全な干し場もなし、アイロンも、先方にはなし、というなかで、自分で洗濯を行なうのである。
こういう原始的な洗濯方法による洗濯を、目にもとまらぬ速さで行ない得る人物となれ。