第8章 特定の場所での作法◆第6節 航空機内の作法
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第6節 航空機内の作法

【型1】ラジオをつけるな
【型2】機内では脱帽
【型3】荷物を置く場所
【型4】着替え
【型5】座席を立つときの穿き替え
【型6】スチュワーデスに丁ねいに
【型7】リクライニング・シートの扱い方
【型8】食事中はイスを起こせ
【型9】葉巻を吸うな



【型1】ラジオをつけるな

機内で、ラジオをつけられるな。

【説明】

機内で、テープ・レコーダ、または、ラジオを動かしたとき、機械が電波を出し、それが、操従室の計器を狂わせてしまう。
で、ラジオなどについて注意するアナウンスを与えられる前に、こちらとして、ラジオなどをつけられないこと。

【HP注】機内での電子機器の使用(JAL、2007年10月1日施行)

常時
使用できない機器
以下のうち、作動時に電波を発信する状態にあるもの。
携帯電話、PHS、トランシーバー、無線操縦玩具、ワイヤレスヘッドホン、ワイヤレスイヤホン、ワイヤレスマイク、電池内蔵ICタグ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、ワイヤレスのPC周辺機器、電子ゲーム機、無線通信機能付歩数計、無線通信機能付心拍測定計、無線通信機能付時計、無線式キー。
離着陸時に
使用できない機器
上記機器のうち作動時に電波を発信しない状態にあるもの。テレビ、ラジオ、GPS受信機、ビデオカメラ、ビデオプレーヤー、DVDプレーヤー、デジタルカメラ、デジタルオーディオ機器、有線かつ電池式ヘッドホン、有線かつ電池式イヤホン、電子手帳、電子辞書、プリンター、充電器、ポケットベル、ワードプロセッサー、愛玩用おもちゃ”電子ペット”、(音声または接触に感応してスピーカーおよびモーターが作動するもの)。

【型2】機内では脱帽

男子は、機内で帽子をかぶっておられるな。
それは、登山用とか、ゴルフ用とか、釣用とかのように、軽い気持ちでかぶっていられるようなものでも、脱帽のこと。
子供の野球帽ですら、とらせること。

【説明】

ホテルのラウンジと同じと考える約束である。

【型3】荷物を置く場所

機内の座席の上にある荷物棚は、ジャンボ・ジェットのときのように、フタの付いている場合と、それ以外の航空機のときのように、ただ、棚である場合とがある。
後者のとき、棚に、帽子、コート以外のものを置かれるな。
すべて、カバン類は、足のところに置かれること。通路に、はみ出さないように。
飛行機内の棚には、フタが付いていても重い荷物は入れないように。

【説明】

飛行機は、揺れるうえに、エア・ポケットに入ることがある。すると、この棚の上の物が、まず、浮き上がり、ついで、落ちてくる。落ちて来たとき、その真下にいる人よりは、ほかの人の上に落ちることが多い。
めったに、こういうことは起こらないが、非常の際、こういうことが起こりやすく、そのときの事故率を下げるため、ふだんから、みんなで荷物を上に置かない。

【型4】着替え
  1. 着替えは、すべて、トイレで行なわれよ。
    けっして、座席で、行なわないこと。

  2. このことを、覚えた日本人客が、着替えを持って、トイレに行くのはよいが、その連中が、どうも、銭湯に行くときのようで、困る。被服をグルグル巻きにして持たれるな。
【説明】

ネクタイをはずす、はめる、靴下を取り替えるという、ほんの、ちょっとした「着替え」でも、人前で行なうことを恥と思われよ。

【型5】座席を立つときの穿き替え

機内で席を立つとき、かならず、スリッパから靴に、穿き替えられよ。
見ていると、欧米人は、これを、よく励行している。

【型6】スチュワーデスに丁寧に
  1. 食事以後、作業中以外、天井の押しボタンを押せば、スチュワーデスが来てくれる。

  2. が、スチュワーデスには、ていねいに、仕事をたのみ、済んだならば、かならず、「ありがとう」と申されよ。
【型7】リクライニング・シートの扱い方
  1. リクライニング・シートを倒す前に、また、起こす前に、かならず、うしろの席に、顔を向けて、「失礼します」(Excuse me)と申されてからにされよ。

  2. リクライニング・シートを倒すにせよ、起こすにせよ、急に行なわれないように。だいたい、なにか、うしろの席の人に迷惑をかける。
【型8】食事中はイスを起こせ

機内で食事を取るとき、リクライニング・シートは、すべて、起こしてしまわれよ。

【説明】

リクライニング・シートを倒すと、うしろの人が、食事をしにくくなる。

【型9】葉巻を吸うな

機内では、けっして、葉巻を吸われるな。

【説明】

葉巻は、においが強いため、タバコの嫌いな人が、航空機に酔わないようにするためである。
機内のベンチレーションは、働いているが、葉巻を吸っている人から20〜30人という範囲の空気をどんどん、かえるためには、相当の強風を送らなければならず、そのことは、航空機としても、客としても、困ることである。


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