第1節 エージェントマンに作法は要るか
- ホテルマンに作法が要ることは、誰でも分る。
エージェントマンに作法が要るであろうか。
要る。
- 現代各トラベル・エージェントの役員方にお目にかかってみると、一様に言われるお言葉。
「どうも、うちの社員は、行儀が悪くて困っています。
社員中の中堅どころが入社してきた昔は、会社としても、あまり、行儀について考えていなかったのです。世間にも、それで通りましたからね。
が、時代は変わってきました。いま、うちでは、新入社員を採用するとき、第一に、そのマナーを見るのです。もはや、中堅社員のマナーを根本的に改めること
が不可能ですから。
新入社員から改良してゆこうという次第です」
- JATA(日本旅行業協会)でも、同様のことを言っておられる。
「日本人の海外旅行のマナーの悪さは、世界的に有名です。せめて、トラベル・エージェントのメンバーからでも、これを改良したいのです。
欧米のエージェントマンと日本のエージェントマンを比較するとき、日本のエージェントマンは、仕事上でそれほど劣っていないのですが、マナーの点で、根本
的に欠けているところが目立っています」
- 本校にもエージェントマンに進もうとする方は多い。
「エージェントマンに作法が要るのか」といった古い考えを持たれないように。