第4章 美容と服装 ◆第1節 作法とオシャレの区別
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第1節 作法とオシャレの区別


  1. 頭髪や顔や手のように、着物のそとに出ている部分を「露出部」と呼んでみよう。
    露出部を、手入れすることを「美容」と呼んでみよう。
    美容の目的は……
    1. 健康保持と活動容易化のために
    2. 自分の身分・職業・立場を示すために
    3. 清潔感や美観によって人々を喜ばせるために
    4. 自分の美しさを自分も喜び、ときに誇るために
    などであろう。
  2. このうち、作法は b. c. についてのものであり、オシャレは、c. d. についてのものである。
    そこで、作法のための美容と、オシャレのための美容は、c. のところで重なっている。
  3. この作法とオシャレの関係は、美容でなく服装について考えるとき、いっそう、明白である。
  4. で、作法の本で、美容・服装について述べると、読者の中には、作法をオシャレの仕方と混同される方を生ずる。これは、こまる。
  5. また、読者によっては、作法の本で、オシャレの本のように美容・服装について述べるのは、脱線であると、憤慨される方を生ずる。これも、こまる。
  6. もう1度申すと、作法とオシャレが、どこで重なっており、どこで異なっているかを、はっきりさせておいていただきたい。

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