第15節 ネクタイ
【通解】
- ネクタイは、ボウ・タイ(蝶ネクタイ)が正式で、巾(はば)タイ(棒ネクタイ)が略式である。
- 礼服のとき、ボウタイは、あまり、大きいものを使用できない。
【通解】巾タイの部分名称
巾タイ各部分の名称
【型1】巾タイの着用
ワイシャツの襟ボタンをはずし、襟をたて、ネクタイを首にかける。 |
ワイシャツの襟をもとにもどし、ワイシャツの襟ボタンをはめる。 |
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ネクタイを結ぶ。 |
【型2】ネクタイの結び方
- プレーン・ノット
いちばん簡単な結び方で、普通幅のカラーやボタン・ダウン、衿先の長いロング・ポイントなどのカラーに合う結び方。
- エスカイア・ノット
プレーン・ノットとウィンザー・ノットの中間で、中くらいの大きさの結び目ができる。
ショート・ポイントであれ、ボタン・ダウンであれ、どのようなカラーでもよい。
- ウィンザー・ノット
幅広タイ用の結び方で、結び目が大きく、正三角形になるので、ワイド・カラー向き。
シルク・タイはこれに限る。
【型3】アスコット・タイの結び方
- 結び方 A
- 結び方 B
【型4】巾タイの長さ
巾タイは、結んだとき、その主端と従端がそろって、ズボンの上端に達していないと、第三者から見て、間の抜けたものとなる。
【型5】巾タイの結び目での注意
- 下図につき、注意されよ。
- 巾タイを結んだとき、ゆるんでいないよう、ゆがんでいないようにされよ。
- 巾タイの結び目は、太くてもよいが、その下部を細くされよ。
(細くするために、裏から金具でとめても可)
- 段ネクタイとならぬよう。
【型6】ネクタイなおし
ひとのネクタイをなおすことに、うまくなられよ。
でき上がったとき、1m 以上、はなれて、正面から見なおすことをしないと、だいたい、曲がっているものである。
【型7】ネクタイどめの位置
日本では、セビロの襟元から2〜3cm の上あたりを標準とすると言われている。
が、欧米で、そういうところにしている人は、いずれかと言えば、あまり、上品な人でない。
また、礼装でのネクタイどめは、上着の下に隠れたほうがよい。
で、わたくしは、どのようなときでも、ネクタイどめは、上着のボタンをはめたとき、その下に、隠れるようにしている。
【型8】ネクタイはずし
- 目上から、ネクタイを外したまえといわれたとき、一礼して、素直に、ネクタイを外し、ネクタイを、たたんで、ワイシャツの胸ポケットに入れ、上に、3角形に出しておられよ。
- このとき、ネクタイを、襟から、引き抜かれるな。
- ネクタイをたたむとき、机の上に、横長に、広げるようなことをされるな。
- ネクタイを、ワイシャツのポケットから、きれいに出るようにするための、ネクタイのたたみ方について、あらかじめ、練習しておかれよ。
で、つぎに、1つの型を、参考として、掲げてみよう。
(この型は、数名の研究生の共同開発されたもの)
《ネクタイをはずす》
ネクタイの首もとをゆるめる。 |
首もとのワイシャツのボタンをはずす。 |
ワイシャツの襟を立ててから、ネクタイのむすび目をほどく。 |
ネクタイの首の後の部分を、右手親指と人さし指でつまみ、首からはずす。 |
ワイシャツの襟をもとにもどし、ネクタイを胸ポケットに、三角形になるようにしまう。 |
- スリー・ピースを着ている場合の、ネクタイのしまい場所。
ベストを着ている場合、ネクタイはベストのポケット、また、そこに入らない場合、ワイシャツのポケットに入れられよ。