第3章 環境保持◆第5節 機能保持
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第5節 機能保持


【通解】

物をいためないように、扱われよ。
「急いでいる」ために、「横着である」ために、「自分の動作を、スマートなものにする」ために、物品を、ぞんざいに扱われる方がある。
こういう方々は現代人として、基本的教養の程度を問われる方々である。

【型1】イス、テーブルを動かすとき、ていねいに

イス、テーブルを動かすとき、ていねいに取り扱われよ。

【説明】

本校研究生が、ホテル実習のあと、教室のイスや机を移動するとき、ものすごく、荒く、取り扱われるようになる。
動作が機敏になられるのは、よいことであるが、荒く扱われるために、いっペんに、イスも机も、ガタガタになる。
なぜ、こうなるのかと原因を調べてみると、日本のホテルでは、一般に、宴会のあとの取りかたずけに、イスやテーブルを、はなはだ、荒く扱う習慣があり、研究生が、それを身に付けて、学校に帰ってこられたためである。
こういうことは、これからのホテルマンの避くべきことである。無智である。

【型2】窓の開閉をていねいに

たとえば、いまここに、ガラス窓があり、その内側に、レースのカーテンがかかっていたものとする。
部屋の中から、人が、そのガラス窓を閉め、カギを、かけるものとする。
このとき、乱暴な方は、カーテンごとドアを、つかもうとされる。
日本人の、若い人に、意外にこの例が多い。

【型3】飾り物にさわるな

飾ってある物は、どれほど、めずらしくとも、けっして、さわられるな。
この「すぐ、さわる」ということが、現代日本人のみの持つ悪癖である。

【型4】エアコンの空気は、ただではない

自分が客のときも、エアコンをしている部屋を空にするにあたっては、かならず、すべての窓を閉められよ。


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