第2節 空間のつかみ
【型1】 10cm のつかみ方
紙の上に、1辺10cm の正方形をフリー・ハンドで描く練習をされよ。
許容誤差5mm。
【説明】
- 10cm という長さを目分量で、ほぼ、正確にあらわせる者は、1cm から50cm までの長さを、それほど、狂いなく、あらわせる。
- 10cm の長さはタテとヨコで、感覚的に、違うものである。
【型2】1mのつかみ方
1mという長さを、目で読む能力を付けられよ。
【説明】
- ものさしで測って、正1mという長さを、どこかにしるされよ。
別に、約2mの長さの棒かテープか紐を準備されよ。
この約2mの中から、これが1mと思う長さを、両手で押さえ、ものさしのところに持っていって、測ってみられよ。
- 目前、ヨコに1mといったときと、タテに1mといったときとで、感覚がかわるものであるから、タテ・ヨコともに練習しなければならない。
- 誤差1cm の能力を得れば、充分。
- 観光産業マンは、自分の肩巾を知っておかれよ。
人の肩巾は、40〜50cm、占有巾は、男子で約75cmであるが、荷物を持って歩く場合を考慮し、道路・廊下での1名巾を1mと見ている。
(この巾を Walking Reignという)
【型3】 水平自半身長のつかみ方
自分の足の爪先から、「水平自半身長
*」という長さを、目で覚えられよ。
総論第44節「用語の約束」を開きます。
【型4】 水平自身長のつかみ方
- 自分の足の爪先から「水平自身長
*」の長さを、目で覚えられよ。
総論第44節「用語の約束」を開きます。
- 自分の左右の足の爪先の中心点から、左右に、「水平自身長」という長さを目で覚えられよ。
【型5】3mのつかみ方
- 自分の足の爪先から、前方と左右、それぞれに3mという長さを、目で覚えられよ。
- 立って、床上前方3mのところにヨコ1mの長さを目で覚えられよ。
- 立って、床上前方3mから、むこうに1mの長さを目で覚えられよ。
- 立って、床上前方3mから、ナナメむこうに1mの長さを目で覚えられよ。
【型6】10mのつかみ方
自分の前方と左右、それぞれに、10mという長さを覚えられよ。
【型7】30mのつかみ方
自分の正面、30mという長さを覚えられよ。
【説明】
- これは、自分の居住所から通勤・通学路上に30mという長さを測っておいて、そこで、いつも、「あそこまでが30mだな」と眺めることである。
- 車の運転をしていて、方向指示を出すのも約30m前であるが、この長さを知っていると、いろいろのときに、自分や仲間の動きを適確なものにできる。
【型8】3等分、5等分、7等分のつかみ方
紙テープを長さ1mに切り、ものさしをつかわず、その長さを3等分、5等分、7等分す
ることを練習されよ。
【説明】
そこにある長さを2等分、4等分することは、誰にでもできる。
ところが、3等分、5等分、7等分となると、練習していなければ、すぐには、うまくいかない。
5等分、7等分は、長いもの(たとえばネクタイ)を、小さくたたむときなどに用いる。
【型9】角度のつかみ方
90゜、60゜、45゜、30゜、15゜づくりにうまくなられよ。
【説明】
- 最初に、90゜を覚えられよ。
- 45゜……これは、90゜を2等分した角度である。
- 60゜……正3角形を描いて考えられよ。
- 30゜……60゜の1/2の角度であるが、そう考えずに、実際に30゜を描いたものを目で覚えられよ。
- 15゜……30゜の場合と同様、実際に描いた15゜を目で覚えられよ。
(注意)
- 30゜および15゜を目で覚える場合、辺の長さの違いで、同じ30゜および15゜が異なった角度に見えるものである。
そこで、自分にあった(覚えやすい)辺の長さで、30゜ および15゜を描いて、覚えられよ。
- タンジェントを次の角度について、覚えておかれると、便利である。
tan60゜ = 1.732
tan45゜ = 1.000
tan30゜ = 0.577
tan15゜ = 0.267
第1章